長年の夢が叶い今年の5月にモロッコに旅行しました。折りしもサーズが中国で蔓延している時でしたのでカサブランカ空港では入国に手間取りいらいらしましたが何とか無事ホテルにたどり着きました。カサブランカは、映画「カサブランカ」で一躍有名になった町で南欧の雰囲気が残る白い建物と街路樹の美しい街です。私が日本を出発する1週間前にテロリストによる爆弾騒ぎがあったので警備が厳重でホテルに入るにも手荷物検査とボディチェックがありました。

翌日には20万人のテロに反対するデモがあり半日ホテルに缶詰めとなりました。午後にはデモも収まりカサブランカからモロッコの首都ラバトに向かうことができました。ラバトを皮切りにメクネス、フェズ、マラケシュと歴代の王様が首都にした古都4都市を廻りました。特に印象深かった都市は、フェズとマラケシュでフェズのメディナ(旧市街)は異次元に入り込んだような錯覚に陥りました。迷路のような路地と喧騒、民族衣装を着た人々の群れ、驚きの連続でした。

早朝ホテルから近くを散歩してみると沢山の若者が本を片手に勉強しているのが目に付きました。自宅で勉強できないので小高い丘の上や公園でイスラムの教えを勉強しているのだそうです。フェズに到着した夜沢山の若者が公園や街灯の周りで熱心に勉強している姿をみてなにをしているのか不思議に思っていたのです。日本では、蛍の光、窓の雪でしょうか。日本の若者に見せたい光景でした。マラケシュは、サハラ砂漠に近くサハラ砂漠で生活しているいろいろな部族を見ることができます。色とりどりの民族衣装を着た人たちが広場で見世物やダンスを披露しお金を貰っている光景は、言葉では表わせないほどのスペクタクルです。砂漠に生きるたくましい大地の子供たちです。

大地の子で思い出させるのは中国の残留孤児たちです。NHKの「大地の子」を見て戦争の悲惨さを思い出さずにはいられません。多くの取り残された孤児が苦労しながら生きていく姿は涙なしには見られない番組です。二度と繰り返してはいけない戦争ですがイラク戦争はじめアフリカの各地で、沢山の紛争が続いております。いつも犠牲になるのは、小さい子供たちと何も出来ない民衆です。

もし世界中の人が仏教徒になったら戦争など起こらないのではないでしょうか。今こそ仏陀の教えを一人一人が学び広めていくことが世界平和につながると確信しております。自然の尊さを学び、仏陀の教えを学び、生かされている自分を発見することこそが一番大切なのではないでしょうか。