東西に分断されていたベルリンからドレスデン、プラハ、ウイーンを旅行してきました。

ベルリンは初めて訪れる町でとても期待してベルリン空港に到着しました。
ベルリン空港に到着して驚かされたのは飛行機が到着するとブリッジを渡り荷物を受け取とるまで十五分ほどの速さでびっくりしました。今までいろいろな空港を利用しましたが、到着してから一番早く外に出られた空港でした。飛行機から見たベルリンの郊外は深い緑の森の中に囲まれ住宅が見えないくらい緑が多く自然の中で生活を楽しんでいるようでした。ベルリン空港から町の中心まで車で二十分。東京の銀座通りのような繁華街に面したケンピンスキーホテルに宿泊。街路樹の下にはオープンテラスのカフェがありパリのシャンゼリゼのような華やかさとドイツらしい落ち着きも感じられました。ドイツ人はとても親切で安心して旅行ができます。旧西ベルリン側は華やかさが目立ちますが旧東ベルリンのミッテ地区はまだ暗い印象が残っています。東西ベルリンを分断していた壁やブランデンブルグ門などに東ドイツの面影が多少残っていました。しかし共産主義時代の建物は壊されモダンな高層ビルに変っています。東西ドイツが統一して十数年経った今ではベルリンが最もモダンな街に変わりつつあります。

ベルリンから列車にて二時間程の旅を楽しみ空爆により町全体が破壊されたドレスデンに到着。東西ドイツ統一後の復興が目覚しいドレスデンも興味ある町です。古い建物が修復され昔の町並みに戻りつつあるそうです。とくに空爆により破壊され旧東ドイツ時代には瓦礫が山のように放置されていた街のシンボル、聖十字架教会は瓦礫を集めて修復されたものだそうです。教会の中に入ることが出来ませんでしたが来年には完成するようです。

ドレスデンから陶磁器で有名なマイセンを訪ねました。有田焼や中国の景徳鎮をまねてマイセン陶磁器が完成したことは知っていましたが改めて日本の陶磁器のレベルが高かったことに驚かされました。ドレスデンのお城を見学したとき城主が集めた有田焼や景徳鎮のコレクションは素晴らしく日本陶磁器のレベルの高さに驚かされました。ドレスデンも建築ラッシュで中央駅も大改築をしていました。工事中のため旅行者には大変不便ですが来年のワールドサッカー開催時には素晴らしいターミナルとなるようです。

ドレスデンから国際列車にてチェコ共和国に入国しました。 チェコはまだEUに加盟していないので国境でとても興味深い場面に遭遇しました。ドイツとチェコの国境が近づくとドイツの検査官が出国手続きのためパスポートを検査しチェコの検査官が入国の手続きを車内で行ないます。その後ドイツの車掌が切符を検査した後チェコの車掌が切符を検査して廻りました。車中なので不正入国など出来ないようです。

チェコ共和国のプラハ中央駅に到着してまず驚かされたのはタクシーの料金がべら棒に高いことと両替所がかなり不正をしていることがわかりました。宿泊ホテルまで車で十五分のところ三千五百円を請求されたのでホテルの関係者に訴えたところタクシーが料金も取らないで逃げ去ってしまいました。最後の一台に乗ったご夫妻が料金が高いと文句を言ったところ降りてほしいといわれ別のタクシーに乗ろうとしたらもっと高い値段を言われたそうです。仕方なくホテルまでスーツケースを引っ張りながら歩いてこられました。その間四十分ほど、ホテルで大騒ぎしました。プラハのタクシーはメーターもいい加減で法外な料金を請求する悪質なタクシーが多いとのことでした。プラハには十三年前来たことがあり暗い印象を持っていましたが、今回訪れて街全体がとても明るく感じられました。食事もフレンチ風のチェコ料理がブームとかで、レストランもきれいで楽しい夕食を食べることができました。またプラハの市民劇場でコンサートを聞いたのも楽しい思い出でとなりました。

プラハからウイーンまでバスを利用し途中世界文化遺産に指定されているチェスキークロムロフを訪れました。この町は中世の古城と町並みがとっても印象的でした。チェコからオーストリアに入国する時は国境の検問所あり緊張しました。EUの加盟している国を旅行するときは国内のように検問もなく自由に往来できたのが嘘のようでした。

ウイーンは、私が二十二歳のとき初めてヨーロッパに旅行した町でとても懐かしく音楽の都にふさわしいたたずまいでした。当時の記憶をたどって地下鉄やトラム(市電)を利用しながら歩き回りましが二泊ではとても廻りきれませんでした。どの街も観光客が溢れ冷戦時代の暗さはすっかり姿を消して華やかな雰囲気に変わってしまったのが印象的でした。