お山への新年のお参りには、母に頼まれたその年のお札をいただくことが大切な用であった。その母も平成七年に亡くなり、それ以以後は父のためのお札をいただくことがお山へ出かける大義名分となった。

昨年十月に父もこの世を去り、お山でいただくお札は今年からは我が家のためのものだけになり、お山へ出かける大義名分は、これからは私自身の問題となった。

ではそれは何かと問うと、まずあのお山の雰囲気に浸りたいということ。久しぶりに逢う友人との交友。行き帰りのどちらかで立ち寄る東京住まいの息子と会うこと。なんとも勝手なことどもではあるが、健康に気をつけ、日々を大切にすごして、元気で出来るだけ永くお山へお参りできるようにと願っている。