色々と乱読していたら、次のような文章が目に留まったので、今回の投稿は、その引用で失礼します。

……音波から電波へ、電波から光波へと、時間はかかったけれど(人類は)夢のような通信システムを実現してきたし、これからも限りなく科学的技術は進歩するであろうから、(霊界との)電波による通信システムが出来るのも全く夢とばかりは言えまい。それまでは待てないと、今すぐに天国の妻や夫に、あるいは幼くして逝ったわが子と交信したいのだという人は、手を合わせて妻や夫やわが子の名を呼べばいい。

発光ダイオードを組み込んだ積層板を重ね合わせて光波を発生させると光ファイバー通信ができるということだが、両手を合わせて念仏を唱えると霊波が発生して佛や死者との交信が出来る。二千五百年も前から、お釈迦様はそう言っておられる。

阿弥陀様や観音様の眉間にある「白毫」は、いわば光ファイバーである。合掌すれば一条の光を発して地獄の果てまでもメッセージを送ってくれるのである。合掌が発光ダイオードになる。

現代の孤独は、身寄りがないからでなく、出来の良くない息子や娘が居るためにかえって地獄を見ている老人も少なくあるまい。天国の夫や妻に長距離電話が掛けられるような電波通信が開発されたら、この世の孤独地獄はずいぶん緩和されるだろう。……

荒了寛師「娑婆をよむ」より