個を越えたつながり 白川正信

今社会は、不況とリストラ、中高年の自殺、少年犯罪の増加、学級崩壊、児童虐待、強盗、殺人、ストーカー殺人等、いろんな事がおきています。政治、経済を含めた社会全体が大きな転機にあります。旧体制が崩れ、新体制を作れないまま、のたうち廻っている状態のように思えます。こんな時代にあって、それでも生きていくことに意味と希望を見失わず、前向きに生きていくことができるだろうかと思ってしまう。

人間は最終的には一人だ。一人生まれ一人で死んで行く存在なのだ。人生における諸問題の解決も人間の心の問題なのです。自分の心の奥の奥に存する我が内なる自分自身との対峙が大事となる。トランスパーソナル心理学、プロセス指向心理学があります。

人生の幸不幸を決めるのは、その人の人生に起きた出来事それ自体ではない。幸不幸を決めるもの、それは人生で起きる様様な出来事をその人がどう受けとめるのか、その出来事からどんな「気づき」やメッセージを得て、何を学んでいくのか、それ次第である。実際「この人生で起こることはどんな事にも意味がある」。我々に何か大事なことを教えてくれている。この「気づき」と「学び」を得るならば、心の悩みもより豊に生きる為の好機へと転換することができる。

我々がなすべきことは、「私を越えた向こう」から我々の足下に常に既に送り届けられてきている意味と使命を発見し、実現していくこと、ただそれだけのことであり、そのことを我々は人生の方から問われ求められている。思い悩むことはない。