江戸風物詩見学記 関根章雄

東京の下町の夏を彩る恒例の入谷鬼子母神(真源寺)の朝顔市(七月六、七、八日)が、六日から始まった。境内や門前の言門通りには、朝顔業者の露店が約百軒あり、色鮮やかな大輪の朝顔約十万鉢がずらりと並んでいた。店員の威勢のいい売り声が響き、訪れた人たちが次々と買い求めていた。

そもそも入谷の朝顔市は、子育て安産の神様で知られる入谷鬼子母神の境内を中心に、毎年この時期に開かれる。入谷がまだ田んぼだったころ、土地が朝顔の栽培に適していたため、盛んに作られ小さな市なども開かれていたのが、今の市のはじまりとされる。

朝顔の造りは細竹で囲われた三色入りのあんどん造りと、一色だけのつまみ造りの二種類。花の種類は豊富で、気に入ったものを手に入れたければ、やはり花の開いている早朝がよい。早朝五時から開いているが、最終日の八日に行ったせいか、すごく賑わっていた。交通便、東京メトロ日比谷線入谷駅下車すぐです。

参考文献 川端 誠著 「東京市暦いちごよみ」(一九九〇年リブロポート)