此岸と彼岸の差 関根章雄

今年も大雄山最乗寺で恒例の翠風講の新春総参拝が三月二十三日に行われた。一連の行事が終わった後、総会があり、閉会後に希望者のみの坐禅一炷(四十分)があった。今回は日曜参禅会の方々に便乗するかたちで坐った。

参禅指導をされた山田順一後堂老師のお話は「一般の方々が我々僧侶にする質問で一番困るのは『彼岸とはどういう所ですか』という質問であるという。こちらの世界(現世)にいる者が、まだ行ったことも見たこともないあちらの世界(来世)の話をどうして出来るのか。まさしく、これまで自分が聞いたり修行してきた経験をもとに彼岸(来世)について話さなくてはいけないということだ。この此岸と彼岸の差は『自我』である。この差がなくなった時、本当の彼岸というものが感覚的にみえてくる。これを『悟り』と言うが、これを体得されたのがお釈迦様である」という内容であった。

そういうと大変失礼な言い方かもしれないが、山田老師の講話は、最近つとに解り易いようになったと思う。