日々断片(その三十九)   小松 勝治

▼『夏期禅学会作務の記』

夏期禅学会の作務は大体掃除が多いです。今回も開山堂、本堂、坐禅堂、廊下でした。私は初日は本堂の須弥壇と山主様が朝控えていらっしゃる所の雑巾がけでした。雑巾は当日おろしたての新しい雑巾で、お山の冷たい水で絞った雑巾での作務は格別でした。たまたま同じ班にお山に雑巾を寄贈された八王子の中沢春江さんとご一緒で、雑巾作りの苦労話をお聴きいたしました。とても使いやすい雑巾で、三年間で三千五百枚縫われたそうです。五年間で五千枚を目標にしているとのこと。私もタオルを送る等できたら協力したいとか考えはじめました。大雄山の外に総持寺、秩父観音霊場のお寺にも寄贈されているとのことでした。(令和1年8月21日記)

▼『カクテル雪国の記』

今年の正月『YUKIGUNI』という映画を東京渋谷で見た。そしてその半年後山形県北庄内の酒田のバー・ケルンで『雪国』というカクテルを弟と妹とその亭主と四人で飲んだ。私はバーでシェーカーを振ってもらってカクテルを飲む習慣は無い。これを機会にカクテルを飲んで見ようと思う。その飲み方は独りしみじみ飲むのが良いのか大勢でわいわい飲むのが良いのか?知らない。どちらがよいかは又後日報告したい。▼今はなきインドの仏足跡を平野老師と一緒に辿った禅の友のホテルマンの木村さんはインドでも日本でも夕方ホテルにつくとまず一人でバーに行きカクテルを飲んだ。さてどんなカクテルを飲んだのか?今は知るよしもない。ひょつとして雪国だったらその蘊蓄を聴いておけば良かった。▼この『雪国』というカクテルは井山計一さん(九十三歳の現役バーデンダー)が六十年前の三十三歳の時にカクテルコンクール創作部門で優勝したカクテルで、今や世界中で愛されているスタンダードカクテルになっています。富山の義弟は富山のバーで飲んだそさぅです。詳しくはNHKラジオ深夜便六月号をご覧ください(令和1年6月30日記)

▼『朱印帳の記』

私を禅の道に導いて呉れた翠風講初代講元の藤田彦三郎さんの企画立案で、幼稚園を経営する会員の園児通園用のバスをお借りして、当時鶴見の總持寺日曜参禅会の会員が運転して二十人ほどで二泊三日の参禅旅行に出かけたことがある。

▼行き先は摂丹境永澤寺と宮津の智源寺。それぞれの当時の總持寺の伊藤監院老師と余語老師の後任の筒井覚明後堂老師のご自坊の表敬訪問を兼ねた参禅旅行でも有った。その旅行で私は初代講元に「朱印帳係」を命じられた。風呂敷に十冊以上の朱印帳を包み、皆さんがお詣りをしている間にご朱印を戴くのが朱印帳係の仕事です。あるお寺では、摂心中で字は書けないが朱印はセルフサービスでやって下さいと言われて、私が全部朱印を押したことが有った。▼因みにその時の摂心のテーマが『主人公』で有った。ある葬儀で棺に蛇腹状の朱印帳を広げてその上にお花を敷き詰めているのを見て、一瞬若かりし時代のひとこまを思い出した。(令和1年7月2日記)

▼『秩父巡礼の記』

四国巡礼のリハーサルを兼ねていつか翆風講員を秩父源蔵寺にご案内して呉れた武田さんと秩父巡礼をはじめて十四年になる。彼は昨年傘寿で秩父の団体巡礼を卒業し、大学のお孫さんと巡礼しているとのこと。私にもその時期が来たようだ。▼今年は三十四ケ寺を七日間で回るところを三日間で十一ヶ寺回った。三年程度で三十四ケ寺も良いし、車でご一緒しませんか?と誘って呉れる人もいて今思案のしどころです。(令和10年1月7日記)

▼『七月の記』

昨年の七月は晴耕雨読.禅茶、コーラス、駒澤大学聴講(坐禅・漢詩・作法)、時々巡礼の日々でした。今年は行動を晴耕雨読時々禅茶に絞り、その他は休むことにした。その為か今年は身体が楽である。▼後期高齢者は旨いところに設定してある。個人差も有るが一般的にはぐっとペースダウンして健康長寿をじっくり考えながら二千二十五年問題をクリヤしなければとしきりに考える七月で有った。始め良ければすべて良し、終わり良ければさらに良しと考えて廻りに迷惑をかけない日送りをしたい。(令和1年7月15日記)

▼続『翆風講ニュースレター縮刷版の記』

『翆風講ニュースレター』の再読したいところがすぐ出てこないことがあり『翆風講ニュースレター縮刷版』を発行したい旨を前号に書いた。▼『禅の友』の一月号にお誕生寺の今年九十三歳の板橋興宗禅師はご自分が書いた本が三十五冊あるそうです、それを毎日読んで勉強しているとのこと、だとすれば私もいままで『日々断片』として書きとめたものものをまとめて百頁位になれば来年の十二月ころまでに自費出版したいと感じて考え続けております。百頁五十部で二十六万円程度が目安です。ご賛同の方がいらしたらご協力をお願いいたします。(平成30年正月吉日発願。二回目発願令和一年八月吉日)

▼続『臘八摂心参禅記』

平成四年の余語老師がお元気だった頃の摂心のお話は前号に書いた。今回は平成五年の年賀状を整理していたら関連の賀状が出てきたので紹介します。曰く、

謹賀新年

お元気でお正月を迎えておる事と存じます、十二月の摂心はなかなか楽しい思い出です、健康で平凡な生活の中に神通力の御加護がある様です。    元旦    金釜雲巌九拝

因みに平成四年の接心中のオムレツつくりは金釜さんのご提案でした。 (令和1年8月26日記)———————–