日々断片(その40) 小松 勝治

▼『翆巌忌の記』

余語老師は平成八年十二月二十一日にご遷化されて二十三年になる。命日には誰云うと無く午前に墓前に集い、持参の写真に御供物を備えて御前様を偲びその年の無事に感謝し合わせてささやかな忘年会をして帰宅するのが常で有った。▼お山との年間行事は一月初詣・三月新春総参拝・八月夏期禅学会・十一月清浄鎮火祭・十二月翆巌忌墓参・ 余語老師ご存命のころは十二月二十九日にお誘いして年末一泊二日の師弟ご苦労さん会をした。▼私は会社の年末大掃除を済ませ納会後に駆けつけることが多かった。ある年の行き先は金山幹事が設定した箱根桃李境で旅館は正月飾りが出来ていて、客も少なく料金は平常料金で良いことずくめで年末にゆっくりのんびり御前さまと過ごすひとときは至福の一期一会でした。▼そこで話される会話も人生のこと会社経営の基本等歯に衣着せぬ琴線に触れる会話が多かった。その延長線上に初詣参拝信者の御札渡しボランティアがあり九年間続いた事でした。初代講元ご指導のもと前講元、現講元、及び全講員が初代講元の翠風講目的の心をこころとして今後とも翆風講講員に引き継いでゆきたい。令和最初の翆巌忌に書き起こし令和最初の大寒の日に脱稿す。(令和二年一月二十日大寒の日)

▼続『作務の記』雑巾のこと

夏期禅学会の作務の雑巾がけのことを前回書いた。雑巾がけのことは幸田露伴が幸田文にその手ほどきをしている。二番目の露伴の奥様が掃除のことが不得手で有ったため文の随筆集に『あとみよそわか』と題する項目がありバケツの水は少なめに慎重に雑巾を絞るようにと指導している。▼ご指導のお坊さんがしきりに大事に雑巾を絞るようにと指導して呉れていたひょっとして彼は文の随筆を読んでいたのかもしれません▼さてその雑巾を手縫いでお寺に寄贈している八王子の中沢さんが雑巾にするタオルが不足しているとお聞きしたので九月と十月に分けて三十枚をお送り致しました。彼女は五千枚を目標に現在三千五百出来上がったそうです。目標の一パーセント五十枚を目標に私は翆風講員として送り続けております。ご賛同の方は新春総参拝の時にタオルを一枚ご持参いただければ幸いです。▼尚大雄の最近号にこのことが記事として掲載してあります、ご興味のある方でまだお読みでない方は大雄山の宝物殿入口の売店で販売しております、ご参考まで。(令和二年一月二十日大寒の日)

▼『男のお茶会の記』

男のお茶会十回を発願して九年になる棒ほど願えば針ほど叶うの言葉を実感しております。今回は私を茶の道に導いて呉れたAさんHさんそして初体験のKさん終戦の年に小学一年生と二年生激動の昭和、平成、令和を生き抜いている、現役時代経理畑のKさん、技術畑のA・Hさんそして生産管理畑・計算室管理・ソフト会社や会社定年後はしばらく有線テレビ会社の重責を担った面々の一期一会である。そんなわけで今も公私共にご多用なメンバーの日程調整には苦労した。その辺のことはAさんにに茶道を始めたころにお茶会の開き方のレクチャーは充分に教育されていたのであまり苦にはなりませんなでした。お茶会の当日に書いて翌日に投函された巻紙のお礼状が三日目に届いた。そのお手紙を以下に紹介します。

▼前略

春庵での茶会大変お世話になりました 今頃の初体験日本人として日本文化についての未経験を恥じ入った一日でしたがとても有意義な日ともなりました 事前に頂戴した手紙・メモとても役にたちました 帰宅後妻に茶道経験について聞いてみましたら、花嫁修業としての茶道の範囲はお茶を点てる作法が中心であったようで 『千鳥の盃』とかいった類は一切立ち入っていなかつたようです 食事の経験も無いとのことでした 今感じていることは準備の手間です 小生に対する扇子懐紙楊枝等の準備を始めお弁当やお菓子お酒海の物山の物それにお土産等の当日の設営等を考えると大変な事であったと認識してた次第です 忘れない内にとメモを作成しましたので入れておきますが まずはお礼まで 草々

五月十四日>         K氏

小松 宗勝様

▼巻紙の感じをくみ取っていだくために墨痕鮮やかに巻紙に書かれた改行をそのままに転記しました(令和二年一月二十日大寒の日)

▼『寒中見舞いの記』

禅の朋友城 健さんは年賀状又は寒中見舞いに前年の行動実績を添えて下さいます。大雄山夏期禅学会参加とか永平寺東京別院渋谷長谷寺臘八大接心参加とか二三私と同じ行動が書いてあり改めて前年を思い出します。私も彼に習って「寒中見舞い」を作りました。ご参考までに披露いたします。

▼ 寒中お見舞い申しあげます。令和二年寒中二〇一九(平成三一令和元)年の日々断片ご報告

一月初詣 氏神様大石神社・大林寺。十二日社中初釜・二七日雪中庄内平野墓参日帰り帰省

二月秩父先達会の巡礼三四観音百㎞の五割参拝

三月翆風講新春総参拝参加。大雄山最乗寺

四月駒澤大学聴講開始完了一二月火曜日一限坐禅 提唱角田教授 長野伊那常圓寺住職・二八日平成八年四月二八日命日の故人を朋友二名と墓参 二三日無名会(OB会)箱根強羅温泉桐谷箱根莊

五月一四日第九回男の茶会自宅。

六月二二日 稽古社中 茶友茶事武蔵境参加 二九日日立シビックセンター茶室一客一亭究極の茶事 吹浦十六羅漢巡拝。ケルンでカクテル雪国を賞味

七月淡交会、東京支部ホテルニューオータニの集いで傘寿の表彰拝受、茶友と傘寿祝の麦酒開樽

八月夏期禅学会参加最乗寺山主石附老師・開講の辞・暁天句宣・提唱従容録・城氏と逢う

九・一〇月晴耕雨読禅茶三昧専ら休養

一一月藤沢遊行寺茶会茶友男子三名で参加三名正客す

一二月永平寺東京別院渋谷長谷寺摂心参加。城氏と逢う 最乗寺行茶供養、翆風講で参加。

平成尽・令和元年。傘寿無事円成に感謝

二〇二〇(令和二)年一月初詣、一一日社中初釜

二月秩父巡礼二/四・一八・二一・二五・二八・三/三・六 三割参加予定各

▼はがき一枚に収めるのが窮屈ですが傘寿の一年を見渡すのは良い機会であり認知症予防にも効果がありそうです。令和元年度も翆風講新春総参拝と共に無事円成し令和二年度も「晴耕雨読・禅茶・時々巡礼」の日暮を模索中です。今年度年も鈴木副講元と共に私も副講元・会計監査として菊地講元を支えると共に前講元の『翆風講ニュースレター』の発行と現講元のホームページ『翆風講赤トンボ』の編集発行の支援を微力ながらいたします。講員及び関係者のご協力も切にお願いいたします。(令和二年一月二十一日富士山が良く見える快晴の寒中にしるす)